学術プレゼンに爆笑――Engadget Japaneseオフ会

 毎日"濃いい"語り口で世界のガジェットを紹介してくれるブログ、「Engadget」の日本サイト、「Engadget Japanese[Beta]」のオフ会に行ってきました。(http://japanese.engadget.com/2007/10/04/engadget-/

■「濃すぎるんじゃないか」懸念
 ウェブで告知されていたオフ会、参加コメントを送るのはかなり迷ったんです。理由は「みんな1人1つ自慢のガジェットプレゼンをさせられるんじゃないか」と思ったからでした。結局友人を巻き込んでいくことにしたのですが、友人は行けず、一人で乗り込みました。DSだけ持って行きましたがそんな出番はなかったですね。一部のかたがたのプレゼンで多いに楽しめました。

■最も嬉しかったのは「XO」に触れたこと!
 ずーっと気になっていた"100ドルパソコン"こと「XO」アメリカはマサチューセッツ工科大学発のNPO「OneLaptopPerChildren」のプロジェクトです。予想外に軽い、小さいそしてなにより「Cawaii」でした。実は細かい構成はまったく覚えておらず、協力な無線LAN、防塵・防水仕様、LINUXベースという事前知識しかなかったのでした。
 が、もう緑の耳にめろめろ!おもちゃみたいな小さいゴムっぽいキーは無駄に押したくなるし、画面の横についているゲームパッドにも想像力が広がります。フラッシュメモリを採用した軽さというのは大きく、いますぐ取っ手を持って外に持ち歩き出したかったです。というよりもこのサイズと軽さなら通勤バッグに入れて持ち歩きたいと思ったのです。ぜひOL向けに作ってほしい。
 OSは使い方がよくわからず、あんまりいじれなかったのですが、ディスプレイの輝度を暗くすると白黒に、明るくするとカラーになるという発想には感心しました。
 「Google無線LANをADhocに展開して地球制覇するプロジェクトの一環だよ」というささやきが頭を掠めたことも事実ですが、こんな機体を幼少時に配られちゃったら一生その企業には最大のシンパシーを抱きますよ。まったく…

■男子率95%は想定内、外国人率10%は想定外
 正確に数えたわけではないので、見た目の感想になりますが、明らかに女子の数より外国人が多かった。1つはEngadgetChinese、本家Engadgetの方などが目立っていたため、また、日本在住の本家Engadget読者の方がいらしていた様子。ある程度覚悟はしていたのですが、英語率の高さにびっくりしました。
 ところでテルミンの日本以外での知名度ってどうなんですかね?日本だとアレゲ関係や音楽関係の人だとかなりの人が知っていると思いますが、大人の科学の付録のテルミンについて外国の方に説明しちゃいました。

■爆笑の学術系研究発表
 実は学術系は既知のものが多かったのですが、実機に触ったことがないもの、開発者の方とお話したことがないものも多く、大変勉強になりました。ただ、やはり思ってしまったのは「海外の情報ってどれくらいはいっているのか?」ということですね。すぐにでも英語のプレゼンを練習して(EngadgetのIttousaiさんに頼もう(笑))ARSELECTRONICAあたりに出展されることをお勧めしたかったです。特に印象に残ったのは以下。

・塚田浩二氏「WillCam」(http://mobiquitous.com/
 そのごつい改造VAIO-Uにとても惹かれました。なぜかVAIO-Uの底面にカメラがついており、強く興味をひかれてご本人に話しかけてしまいました。自分、見ている対象、気温等すべてを記録するカメラということで、その完成度もさながら、USBハブを搭載した拡張性の高さに将来性を感じました。

・稲見 昌彦研究室(http://www.hi.mce.uec.ac.jp/inami-lab/inami/index-jp.html
あえて研究室でひとくくりにします。光学迷彩やWindディスプレイなど、とてもユニークな研究をされているのですが、学生さんの卒業という課題からアートや実用としていかせるところまでいっていないのが気になりました。もう少し長いスパンで研究できる制度があるといいですね。

・ドミニク・チェン氏*1(作品タイトルをメモするのを失念しました)
 今回見た中でもっともコンセプチュアルな作品で、日本語入力の特殊さを考えましたが、アートやガジェットとしての面白さにはいたっていないようにおもいます。中国語や英語、アラビア語など同じ意味の文章でも入力方法の違いの比較をキーボードを発光させて見せるとか、なんとかもう1段階あるとガジェット的にも面白いのになぁと思いました。
 調べてみると、このへんが派生元のプロジェクトがあるようですが、いまいちどれが本元なのか分かりませんでした。分かり次第追記します。

・庄司道彦氏「バーチャルヒューマノイド」(http://wingover.jp/
作品どうこうではなく、プレゼンの間合いの取り方に感動を覚えました。日本の技術者の方で会場とコミュニケーションを(仕込んだとおりに)とりながら、きちんと時間通り進められる方って少ないんじゃないでしょうか。えーっと作品に関しては・・・いやまぁがんばってくださいと。

と、最初15分で帰ろうと思っていた人とは思えないほど楽しませていただきました。また機会があったら是非ライトニングトークのネタを持って参加したいですね。

てゆーかIttousaiさんを最後の紹介まで気づかず(なんか変な人居る…サークルの先輩みたい…)とかなんとか考えてました。ゴメンナサイ。ITmedia掲載の小寺信良さんのインタビュー(ITmedia +D LifeStyle:「Engadget」って何だ? )どおりのいでたちでした。

2007/10/22追記:
http://japanese.engadget.com/2007/10/21/engadget-offline-tokyo-wrap-up-1/
オフィシャルのレポートが出てたのでリンクしておきます。

*1:ところで美術手帖等に書かれている芸術評論家のDC氏とは同一人物なのでしょうか・・・?(ちらっと調べた限りでは同一人物のようですね)